今宵は大阪の和風もつ料理「あらた」です。 相変わらず流行ってますねこのお店。 開店時間前30分で結構な人だかり。 皆順番を待ってます。 このクソ暑い中ご苦労様です。 でも並ばなきゃ、ここの美味しいお料理にはありつけません。 なんせ予約なんてインポッシブル。 カウンターだけの、たかだか十数人しか入れないこのお店。 ザガット・サーベイに何時の間にか、お料理部門で「本湖月」と並んで堂々の第一位。 しかし双方、フレンチの「リュミエール」にトップの座を奪われましたが、なんのその。 皆美味しいこと噂で聞きつけて群がり寄りつく「あらた」です。
しかしこの店創業26年ほどですか、考えてみたら創業頃からちょくちょく訪れてますが、まったくお味が変わらないところが素晴らしい。 変わったのはお料理の値段と品数、そして客の座る椅子だけくらい。 も〜今どきダイアル式の黒電話が現役なんてあり得ない。 いつも通りのお任せでお願いいたします。
最初は勿論「和風煮こみ」、このお店の看板です。 よ〜く煮込んであります。 とっても柔らかく、しかもお味付けが素晴らしい。 まったくクドくなくあっさり、しかしそれぞれのパーツのお味を上手く引き出して、美味しいもつ煮込みの完成です。 このもつ煮込み、何回お代わりしても大丈夫だけど、その分しっかり計算されます。 けっしてただじゃあ、ありません。 京都大市の○鍋が何回でもお代わりできるのと同じです。 刻みネギと一味を振り掛けていただきます。
次は、これまた美味しそうな「特選生レバー」です。 新鮮そのものです。 和風ですから醤油味のタレで、和辛子をつけていただきます。 お湯溶き辛子はとっても辛いですが、これがまたまた良いんですよね。
そして次は、「ネック・スモーク」です。 ゲジヒト・ムスケルの桜チップ燻製です。 まだお熱いです。 少し歯ごたえがありますので、歯の不自由な人は少し難しい。 でもちゃんとした歯の持ち主なら、このネック・スモークを美味しくいただけます。
そして、「ミノゆびき」です。 新鮮な生でも行けそうなのに湯引きです。 とっても柔らかくなっていて美味しいですが、これもまた歯の不自由な人にはツラいモノがありそうです。
出て参りました、「コールタン」です。 ツンゲのボイルを冷やしたもの。 ひとくち行きますと、舌が打ち震えるほど美味しいな。 世の中色々美味しいものがありますが、多分ベスト・テンの中に入るでしょう、この「あらた」の「コールタン」は。
珍しく、ハートの「串焼」です。 これはまたまた美味しいな。 今までいただいたことはありませんが、大サービスでしょうか。 思わずパクパク行ってしまいます。
そして、「チレ刺身」です。 これはミルツすなわちスプリーン、つまり脾臓の刺身です。 これはおそらくこの「あらた」以外で食することは難しいかもしれません、こんなに美味しいチレ刺しは。 勿論サーブしてくれるところもありますが、こんなに美味しいミルツは珍しい。 今日はあまり良いのが無かったので、一所懸命エエのを捜していたら、「ふく」を仕入れるの忘れたという落ちがついたとか。 したがって今宵はメニューに「フク照焼」は、ありません。 「ふく、フク」って、早い話が、ルンゲ、ラング、肺です。
また新たなる串焼きです。 「たん焼」です。 香ばしくって美味しいな。 コールタンが一番ですが、これも美味しいです。
そろそろ出てくる頃かと思っていたら案の定。 「心のたたき」です。 こころってのは勿論心臓です。 半生でとっても美味しいです。 冷製にしてあり、大根おろしを添えていただくと、バッチ・グー。
「タンシチュー」です。 今日は、やたらタンが多いです。 美味しいからモーマンタイ。 和辛子をつけていただくと、甘めのソースと絡まって、尚美味しいな。
綺麗な、「生せんまい」です。 こんなにピンク色したせんまいにはめったにお目にかかれません。 酢味噌胡麻ダレ風味でいただくと、とっても美味しいです。 しかもとっても柔らかいのは嬉しいな。
で、「テールシチュー」です。 コラーゲン豊富なテールです。 柔らかく煮込んでありますので、お箸で容易にほぐれます。 う〜ん、素晴らしい、このお味。 堪りませぬ。 骨を除いて綺麗にいただけます。
更に、「フランス風テールスープ」まで行ってしまいますか、恐ろしい。 でも、とっても美味しいし、胃に優しいし、嬉しいな。
そして、もう一回「和風煮こみ」をいただいてから、止めは「テール雑炊」です。 テール味の雑炊は、とっても美味しいです。 「お口直し」にキオトのお漬け物、しば漬けが附いてます。 と、言っても別料金。
あ〜、美味しかったね。 ちょっと食べ過ぎちゃうか。 そう思います。 でも美味しいものはどんどん行ってしまう悪いクセ。 このお店のお料理はとってもヘルシーだから、大丈夫かなと、自分を納得させる恐ろしさ。 食べ過ぎ飲み過ぎはイケません。 今宵だって、当店「特製ハイボール」を5杯も行ってしまってるという恐ろしさ。 まったく酔ってませんけどね。 でも久しぶり、ひょっとしたら一年ぶりくらいかも知れません。 二十年以上前から何回来ても、決して期待を裏切らない素晴らしさには脱帽です。 いつまでも頑張ってね、新井新さん！
08/06/2008 記