その 1
それは一昔以上も前のことでした。 うちの長女(mdk)が高校生の時に、アメリカ留学してました。 その最初のホスト・ファミリーが、アメリカのワイオミング州のキャスパーってとこの、ヴィグネリさん家（ち）でした。 その当初は知らなかったんですが、ヴィグネリさんはドクターであることがあとで判って、とても親近感を覚えました。 そしてさらにENTドクターと知って驚きを通り越しました。 何という偶然でしょう。 しかもリリジョンも同じと来ましたから、これはディヴァイン・プロヴィデンス以外の何ものではないと、その当時は確信したものです。
昔のことでしたからEmailはありません。 Snail mailでのやりとりが続きました。 色々OtologyのOperationのことをお互いに披露した記憶があります。 Tympanoplastyに使う器具などはどんなの、ルーペはどこ製の、Cholesteatomaの時はどないしてるとかの専門の話とか、あるいは趣味の話とか、リリジョンの話とかでした。
それで当時mdkがステイしてるとき、一度はファミリーを訪ねてお礼を言いたいと思っていましたが、なんせ暇が無く、しかも遠そうでしたので、断念していました。 ところがこの度ヴィグネリさん家（ち）の四男が結婚されるとか、されたとかの話で、この四男さんはmdkと同級生で、一年間一緒に同じ高校に通学し、とても親しかったので、mdkがお祝いを兼ねて思い出のキャスパーを訪ねたいとの話になりました。 それじゃあこの際、思い切ってヴィグネリさんに昔のお礼もしたいし、お会いしたいし、拙も一緒に行こうかとのことに。
しかし、普通、こんな時に父親がしゃしゃり出て、しかも娘と一緒に2人でのこのこと旅に出かけますかね？ やはり常識的に考えて異常な模様。 向こうの人たち、なんちゅー親父やろとか思うておられるでしょね。 けれどもヴィグネリさんはウェルカムとのことで、しかもお家に泊めていただけるとか、そのお言葉に甘えて行って参りました、B型射手座人間「鼠海」キャスパーへ。
2006年5月25日 木曜日
伊丹 (ITM)からマイレッジの余ってるANAで成田 (NRT)に、しかし時間的に良いのがなかったので、ITMから羽田 (HND)にわざわざ行ってバスでNRTに行くことに。 ユナイテッド (United Airlines) でしたので成田第1ターミナルです。 バスはあらかじめ第2ターミナル行きか、第1ターミナル行きかを告げて荷物を別々にバスに積み込みます。 第2に寄ってから第1へと参ります。
搭乗券はユナイテッドのイージィ・チェック・イン・システムでとても便利に発券されます。 機械にパスポートを挿入するだけで、あらかじめ予約してあった搭乗券が出てまいります。 ユナイテッドは往きも帰りもすべての飛行機での座席はあらかじめ予約の時に決まっています。 成田からサンフランシスコ国際空港 (SFO)、SFOからデンバー国際空港 (DEN)、DENからナトロナ・カウンティー国際空港 (CPR)と3回飛行機に乗りますが、往復とも座席が決められているのです。
最近USAへの旅はテロ対策とかで、荷物などのセキュリティー・チェックが厳しいんですってね、まったく知りませんでした。 預けるバゲージは施錠してはいけないそうです。 ユナイテッドの荷物預けのところでチェックです。 なんだかバゲージに入れていたお土産がひっかかったようです。 係のものが荷物を開けて詳しく調べます。 往きはSFOで一泊しますので、このチェックが済めば後はノーチェックだそうで、施錠はOKとのことでした。 もしSFOから引き続きアメリカ国内便に乗り換えるときはそうではないそうです。（6月2日南ウィング改装完成後は預託荷物はすべて預けた後にチェックがありますので、結局アメリカ方面は、施錠はすべてできなくなります）
出国手続きも済ませ、とりあえずビールです。 さあ、いよいよ乗り込みまする、Boeing 747-400に。 席は50Gと50Fです。 この席はスクリーンがすぐ前で足下が広くてとても楽チンな良いところ、あらかじめ判っていたので（帰りも一緒の場所）、拙はハンガーを持参で上衣をかけて、それをスクリーンの下に吊せるようにアダプターも持ってきていました。 乗ってるひとたちほとんどアメリカ人のようです。 日本人まったく見かけません。 旅行シーズンじゃないからでしょうね。 飛行時間はスケジュール表に9時間7分と印刷してありました。
食事をワインと共にいただいてぐっすり寝れば、早SFO。 入国審査を済ませ、アメリカです。 San Francisco のダウンタウンまでどうするか。 BARTって電車があるのでそれに乗ってみることにしました。 国際線ターミナルのすぐ傍に乗り場がありました。 ここからダウンタウンのパウエル駅 (Powell St.) まで5ドル15セントです。 発券はカードに金額を磁気カードに印刷する仕組みです。 このカード持っておけば後からいくらでも金額を投入して有効金額を印刷できるようです。 時間的にパウエル駅まで20分ほどです。
そして、この駅からホテルまで100mもありません。 ホテルまでの道筋は、斜めに走っているマーケット通りにそって南西方向へまっすぐです。 このあたり、ケーブルカーの終点付近で、何だか怪しげな人たち多数群れています。 しかし警官もそこかしこに居て安心です。 ホテル・メトロポリス (Hotel Metropolis)ではチェックインが午後からと聞いていたのですが、すぐに部屋に入れてくれました。 805号室です。 なんせSFOに着いたの朝の9時22分でしたから、せめて荷物でも預かって貰えればと思っていました。 部屋に入れて、とてもラッキーでシャワーも着替えもできます。 このホテルまったくの2流あるいはエコノミー・ホテルですが、設備やセキュリティーもしっかりしているようです。
さあ市内見学です。 ケーブルカーの乗り場は待っている人多数です。 待つのイヤだし歩くことに。 ユニオン・スクエア付近まで行くと、もうアカン。 何せ坂がとってもきついのです。 このまま歩いてフィッシャーマンズ・ウォーフまでなんてミッション・インポシブル！ ユニオン・スクエア駅でケーブルカーにうまく乗り込めました。 一回乗車で5ドルです。 少し高いな、BARTでSFOからダウンタウンまで5ドルちょいでしたからね。 乗ったケーブル、パウエル-ハイド-ラインでした。 フィッシャーマンズ・ウォーフの西寄り、海洋博物館のある付近が終点です。
ここのケーブルカーの駆動原理は、普通の山のすれ違い式ケーブルカーじゃなしに、坂の頂上付近から下まで線路の真ん中の道路下にケーブルが動いていて、それをケーブルカーから係のおっちゃんがグリップする仕組みです。 グリップすれば動き出すし、離せば停止するという仕組みです。 坂の高低差はものすごいモノがあります。 ホントに坂の町です、サンフランシスコは。
終点降りれば海岸で、金門橋が左手に見えます。
そのまままっすぐのピアに昔の帆船や蒸気船など浮かべてあります。 ちょっと見学です。
風があまりにきついので、近くのスタバで休憩です。 中でイグアナ背中に付けたおっちゃん発見です。
元来た道を再びケーブルでユニオン・スクエアに戻ります。 それからmdkのショッピングに付き合わされます。 この辺り有名店がいっぱいあります。 NYにもあったサックス・フィフス・アベニューとかメイシーズもありました。 もう、いっぱい買い物してホテルに戻ります。 mdkはもっと買い物行きたかった模様ですが、きりがありません。 しばらくホテルで小休止。
夕食時、タクシー呼んでもらってシーフード・レストランのアクアに参ります。 この「アクア」、ラス・ベガスに行ったとき、ホテル・ベッラージョにも支店がありました。 美味しいものいただいた記憶があります。 このサンフランシスコの店が本店です。 タクシーはホテルからテイラー通りを北へ坂を上がり、ノブ・ヒルのグレース大聖堂を左に見て、右折して今度はカリフォルニア通りを東へ坂を下り、252番地の前で止まります。 アクアのドアを開けると、人いっぱい群れてます。 予約しといて良かったな。 窓際の落ち着いた席に案内されます。
シェフおすすめのテイスティング・メニューを注文します。
Chef's Seasonal Tasting Menu
7 Courses, specially prepared for the entire table
A sommelier wine pairing with each course is offered at an additional cost
Smoked Sturgeon Cannoli
American Caviar, Chives, Lemon Condiment
Tartare of Ahi Tuna
Moroccan Spices, Lemon Confit, Fresh Herbs
Parmesan-Black Pepper Souffle
Dungeness Crab, Sea Urchin, Chive Butter
Artisan Foie Gras
Almonds, Muscat Grapes, Smoked Duck, Shallot Sherry Sauce
Mediterranean Turbot
Sepia, Cauliflower, Green Garlic, Red Wine Lobster Butter
Poached Prime Rib "a la Ficelle"
Braised Veal Cheeks, Smoked Foie Gras, Beef Consomme
Dessert Course
Seasonal Selection
ワインはナパ・バレーの白、白、赤、赤、バイ・ザ・グラスで行っときます。 しかし高いねこのワイン、庶民の感覚から云えば。 コースも美味しくいただきました。 満足です。 しかし、イル・コント、アメリカでの食事にすれば驚きです、なんちゅー贅沢するんでしょう。 でもまあ日本だったら、もっと高いでしょうね。