月見山の宴

　大分前に小頭坊からメールあり。　11月20日（土）遅海実家にてパーティーあるよってに集合とか。　はいはいと返事は、したものの、これはいったい何のパーティー？　日頃遅海が皆様にお世話になってる罪滅ぼしのため？　まあ久しぶりにノミの皆さん集合ならば、理由は何であれ出席です。

　三宮以西には飛行機・新幹線などは別として、阪急電車で参りますのはまったく初めてです。　「新開地」に1715集合です。　しかしそう云った本人たち遅刻です。　早くから来て待っている海虎さま、無牙、鼠海夫人に離嬢夫人以外（つまり鼠海だけ）はイライラです。　来ました来ました厨禿ペアに脂海夫人に燕玉たちが。　何でも阪神電車方面で事故があり電車ダイアが乱れ乱れていたそうな。　やっと新開地から各駅停車に乗って移動です。　目指す駅は「月見山」、大開（だいかい）・高速長田・西代（にしだい）・板宿（いたやど）・東須磨、このあたりまで来ると地上を電車は走ります。　阪急電車花隈（はなくま）あたりからずーっと地下を走ってましたからね。　当然、新開地も地下ホーム。　（註：新開地を含む神戸高速鉄道には阪急・阪神・山陽電車が相互乗り入れしています。　また新開地は神戸電鉄のターミナルともなっています。）

　さあ着きました月見山。　周りは暗くて不安です。　でも遅海からのファックスどおり、北へ3分300m暗い坂道を登ります。　白壁白壁、右に見えます土壁の屋敷、きっとこれでしょう。　でも暗くって表札読めません。　無牙が懐中電灯（何で懐電持ってんの！）で照らします。　正解です。　「○○ ○」と大書してありまするは、いつぞやの結婚式の招待状でお見かけした、あのお名前。　開け放たれた屋根付き門の手前の格子木戸（こうしきど）を開けて門をくぐります。　暗い暗い石畳道を進みます。　古色然（こしょくぜん）とした玄関の呼び鈴を押しつつドアを開け、侵入です。　遅海が出迎えです。　お父様とお母様に挨拶です。　この度はどうもお招きいただきありがとうございます。　何だか結婚式でも同じ挨拶をした記憶あり。　持参のボジョレー・ヌーボーを差し出します。　海虎さまはイタリアのノベッラです。　どちらも先日解禁の新酒に変わりありません。

　早、離嬢、小頭坊、道恐が待機です。　どうもどうも久しぶり、でもないか、先日海虎さまの初孫誕生祝いでお会いしましたっけ。　ダイニングのテーブルにはパーティの準備が整っています。　シャンペンも出てまいりました。　さっそく海虎さまオープンしょうとされますが、遅海パパに押しとどめられます。　まだ全員そろってないので、その時抜栓しましょうかとのこと。　誰や遅れてくるのは、道恐ママ燕玉夫人のことかいな。　

キノコのキッシュ

お父様お手製になるロースト・ビーフ、岩塩の醸し出す風味がグー

　料理も色々並びます。　さっそく第一回目の乾杯です。　海虎さまの代声は燕玉がつとめます。　ダイニングに座りきれない人たちは隣の和室に座ります。　何せこのお屋敷は古くて大きくて立派な設（しつら）えです。　お訊（き）きすると昭和元年に建てられたとか。　築80年にもなるじゃないですか。　大正時代の建築の粋（すい）を集めて造られた模様です。　ステンドグラスなんぞもあって、なかなかの風格を漂（ただよ）わせています。　これだけのお屋敷、維持されてきたのは立派です。　阪神大震災にもビクともしなかったとか。

　つぎつぎにサーブされますお料理も、どんどん次から次へといただきます。　またワインもどんどんいただきます。　うーん、海虎さまご機嫌です。　おおっ、乳海登場です。　今日はおひとりです。　またまた乾杯です、本日二回目の乾杯です。　いや、乳海久しぶり、少し太ったんちゃうか。　聴けば何でも和田山方面のあの本○○邸、先日の台風で山から水が湧（わ）いてきて怒濤（どとう）のように押し寄せて、床下床上浸水で、甚大壊滅的被害を被ったとか。　そりゃいかん、皆で有志でカンパです。

　次には脂海が登場で、それから汚頭も登場で、何回目かの乾杯を重ねます。　やっと道恐ママの燕玉夫人が登場で、待ちかねの抜栓で、おいしいシャンペンいただきます。　うーんこれは美味しいな、ピンクのシャンペンです。　まだまだお料理続きます。　スズキの塩焼きスダチ添えとかも出てまいります。　あー、楽しいな、美味しいな。　座敷にも移動してワインも日本酒もウィスキーもいただきます。　とどめは穴子寿司でしたか。　ほんとにお父様お母様、ご造作おかけしてすみません。　手作りローストビーフ、冬瓜吸い物松茸入り、スズキの奉書焼き風、穴子寿司等々。　これ以外にもたくさんのお料理いただき感謝感激雨あられ！