その3
2001年8月13日（月） 晴れ、に決まってますが
0530起床。 どうあせってもクーバでは、定刻前に朝食が頂ける筈も無し。 今日はチェック・アウトし、海路バラデロ(Varadero)に向かうので、準備OKか頭坊・緩海の様子を伺う。 すると緩海は昨晩から発熱し絶不調。 ベッドに倒れ込んでます。 頭坊「もう少し様子診るけど、海路は無理やろ。 Oさんと車で移動したほうがいい。 最悪はラ・バーナに置いていかなあかん」。 なんと一番若い、某旅行会社元ベテラン添乗員、VIP待遇緩海が発熱とは。 無牙はそっと反省。 出発前夜、大阪北新地で飲みまくりタクシーで朝帰り。 その場に緩海も鼠海も居ました。 鼠海は大人だから、自己管理は完璧。 飛行中睡眠、ラ・バーナの暑い午後にはシエスタと体調万全、抜かりなし。 無牙はアルコール依存体質なので飲んだら調子いいです。 しかし、緩海も昨晩から頭坊主治医が適切な処方を出しているので「死にはせん」でしょ。
0700待ちに待った朝食、実は待っていたのは頭坊・鼠海。 無牙も激しい胃痛と口内不調であまり食う気がでない。 2人を後目(しりめ)に、頭坊ゆで卵4個、鼠海ベーコンを大食。 無牙・緩海もなんとかバナナ、ジュースを胃に収める。 0715チェック・アウト、緩海は気力でついてくる気構え。 船で寝られれば問題なしか？。 2人も医学博士が一緒だと心強い。
0725ラバーナ市西端の「マリーナ・ヘミングウェイ」(Marina Hemingway)に向かう。 0745約20分で到着、ここには「El Viejo Y El Mar」(老人と海)と名の付いたオテルがあります。 Kさんが「おむすび」を持って待っていてくれました。 乗船する「クレオーラII世号」(CREOLA II)は42ft、巡航速度は12kt。 キャビンは冷房も効くようで、横になって寝ていられるようです。 緩海も行くと言うので大丈夫でしょう。 大西洋をヨットで横断した男だし。 でもそれは脱水による？発熱、絶不調の現状回復にはなんの助けにもならんけどね。
マリーナ・ヘミングウェイ(Marina Hemingway)にて
ペデリコ船長とクルー1名、我々4名で離岸。 少し回り込んだ岸壁でイミギュレーションです。 Oさん等クーバ人は船に乗れません。 米国フロリダ州キーウエストまで約150km、違法出国は厳しく取り締まられます。 のんびりしてます調査官達、40分位待たされやっと0835出港。
快調にラ・バーナ市沖を進んでいると急に船が転針する。 何かと思えば、スロットルを落としてみたり、エンジンルームを開けてみたり。 「アカ、いっぱいじゃん！」(アカ：海水等ビルジのこと)排気の状態もおかしい模様。 まあ、エンジン・トラブルやね、と4人共平然と船長のご判断を待つ。
結局、0930マリーナ・ヘミングウェイに逆戻り。 緩海の体調も悪いし、小一時間沖に出られたし。 Oさん達を呼び戻し陸路でバラデロでいいや、と思っていると。 船長が「No problem, with new boat, Go to Varadero!」と言うし、折角なので「ファンタシア号」に乗り移った。 当然船長・クルーも変わります。 なんと再度のイミギュレーションを長々と、やっと1035再出港。
再び Marina Hemingway にて
この船の巡航速度は16ktで少し速くなりました。 ガンガン飛ばします、フライング・デッキからの眺めは最高だ。 しかし、上下左右に激しく揺れ、スリルも満点。 落ちても100%誰も気づかないなあ。 旧市街のカピトリオ、モロ要塞、もっと東に進んでコヒマール村(Cojimar)、火力発電所、石油精製工場などを、「大きな青い河」(The Great Blue River)、「青い海で」(On The Blue Water)に、ヘミングウェイが記した憧れの「Gulf of Mexico」(el Golfo de Me'xico)(メキシコ湾)から見ているのだ。
少々、ひねくれた発言かもしれないが、ここは「カリブ海」(Caribbean Sea)では無い。 「カリブ海」はCUBAの南側の海です。 例えれば鳥取県の海で泳いで、太平洋で泳いだ、と言うと間違いでしょ。 でもこれを言うと殆どの人から、ブーイングを受けました。 意地っ張りは鼠海・無牙だけか。 ビール・コーラもよく冷え飲み放題。 Kさん差し入れ「おむすび」美味しいです、サンドイッチもある。
4時間ほどのクルージングを堪能し、「バラデロ水道」(El Canal de Varadero)を西から入り1445「マリーナ・プエルト・ソル」(Marina Puerto Sol)に入港。 マリーナ入口に小さくOさんが見えますが、ここまで入ってくる事は許可されません。
係官4〜5名が乗船し再々度の「クーバ時間」をくらいます。 ビールやコーラを飲みながら、Passportをペラペラめくったり、何にそんな時間かかるの？ 黄色い服着たクバーナは、係官の彼女ちゃうのん？ まあ、クーバにはクーバ時間が流れてるんだから、いいか。
やっと完了し、Oさんとミーティングﾞ、船がトラブルで引き返し、別の船で来たことは伝わってません。 拙等のことだから、「La Milia de Hemingway」(ヘミングウェイのマイル：ラ・バーナ湾頭のラ・カバーニャ要塞の射撃場からコヒマールの傍ラジオ塔までの間、カジキマグロ(アグッハaguja：針の意)が最も釣れる良い場所)で釣りでもしてたか、と思って待っていたらしい。 (註：シロカジキ-aguja blanca、縞カジキ-aguja de casta、クロカジキ-aguja negra、アオカジキ-aguja boba、メカジキ-alfanje、バショウカジキ-pez vela)
でも、緩海はキャビンに冷房も無く暑くて寝られず、外では横にもなられず、きつかった模様。 勿論、一言も泣き言は言わないが。 誰も同情してやりませんが。 イカコス半島(Peninsula de Hicacos)クーバ最大のビーチ・リゾート、バラデロへ到着だ。
キューバの最大ビーチ・リゾートになっている
昼食は1515になったが「ラス・アメリカス」(Las Americas)：旧デュポン邸(Du Pont Mansion)でビーフ・ステーキだ。 テラスにでるといきなりバラデロの海岸が眼に飛び込んできます。 素晴らしい、絶景です。 料理、サラダも一味違う。 ステーキも最高、らしい。 チョコレート・ケーキも旨い。 しかし無牙・緩海は食欲がいまいち。 野菜サラダとステーキ全部食べたの頭坊と鼠海だけ。
オテル・メリア・バラデロ(Melia Varadero)を 遙かに
1645 直ぐ側(そば)の浜辺の向こうに見えていた「メリア・バラデロ」(Melia Varadero)にチェックイン、五つ星イイです。 真上から見ると花びらの様に見える建物で、真ん中は吹き抜けです。 今日は鼠海を見習い、全員遅めのシエスタ実行。 2時間熟睡し、シャワーを浴びて2050ディナーに向かう。
今晩は隣の同じ資本グループのオテル「メリア・ラス・アメリカス」(Melia Las Americas)でランゴスタ(Langosta：伊勢エビ)料理。 魚スープ、巨大ランゴスタ、じゃがいも。 ビール、Vino Blanco(白ワイン)。 どこでも生バンドがテーブルの傍(かたわ)らで音楽を奏でます。 リクエストは「ベサメ・ムーチョ」「キサス・キサス・キサス」「シェリトリンド」「エル・コンドル・パーサ」渋いところで「ラグリマ・ネグラス」(Lagrimas Negras：黒い涙)。 ゆっくり食事してオテルに戻る。 オテル内でも無料のショーをやっていますが、満席で入れない。 昨晩､トロピカーナで充分堪能したので、もういいね。 2300就寝。
つづく
忘れ得ぬクーバ その4 へ続く