(無牙 記)
馬來西亜：「ボルネオ島探検」はウソ、ホントは「楽しくリゾート」
9月恒例の旅行、今年は馬來西亜です。 最初は南太平洋でゆったり、計画。 しかしタヒチ、ニューカレドニア、航空機の便が良くない。 みんなの仕事の都合上、やっぱり週一フライト便に合わせたスケジュールは失職の危険大。 半島部馬來西亜(Peninsular Malaysia)の西側、マラッカ海峡（Strait of Malacca）に浮かぶランカウイ島（Pulau Langkawi）、ペナン島（Pulau Penang）、パンコール島（Pulau Pangkor）。 東側、南シナ海（South China Sea）に浮かぶレダン島（Pulau Redang）、ティオマン島（Pulau Tioman）を検討。
しかし「ボルネオ」（BORNEO）「コタ・キナバル」（Kota Kinabalu）の響きで急遽決定。 BORNEO島はMALAYSIA、BRUNEI DARUSALAM（ブルネイ・ダルサラーム）、INDNESIA（インドネシア）の3国に分かれる。 赤道直下、世界で3番目に大きな島、面積約75万平方kmで日本の約2倍。 ちなみに世界一デカイ島はGREEN LAND（グリーン・ランド）、2番NEW GUINEA（ニューギニア島）。 ブルネイは世界屈指の大金持ちボルキア国王で有名ですね。 艇長が先月（8月）ゴルフ三昧に行かれましたね。 またボルネオはインドネシアではカリマンタン（Kalimantan）と呼ばれます。 良い響きですねえ、NOMIの「誤航様」の別名もカリマンタン。 「遠山の金さん」（遊び人）状態から未脱出ゆえ、今年は旅行に参加されません。
ボルネオって何にもないでしょ？ いえいえ海のリゾートあり、東南アジア最高峰キナバル山（Mt. Kinabalu）あり、オラン・ウータン保護区あり、沢山訪ねて見たいところがあるよ。 世界最大の花Rafflesia（ラフレアシア）も有名。 絶滅寸前の巨大食虫植物（Picher Plant）ウツボカズラ（Nepenthes）は哺虫袋が20センチを超えるものもある。 キナバル山はトレッキングで手軽に登れ、日本からも多くの登山者が訪れる。 奇岩怪石を分け入るように登り、主峰ローズ・ピーク標高 4,095ｍを目指す。 キナバル国立公園内には第二次世界大戦中、日本軍が開発した露天風呂「ポーリン温泉」があり、入浴出来る。 サバ（Sabah：沙巴）州、州都コタ・キナバル（KK）では南シナ海の島々の眺望、日没も必見。 結局、何もしない一週間、一カ所の海でボーッと計画、少し変更。
2001年9月9日（日）晴れ
0755JR尼崎着、0800-0905リムジンバスで関西国際空港（KIX）着。 0940東京発組のTTK & HTM が現れる。 さっそくビール乾杯で頭坊、TMを待つ。 1050チェックインし、東京組が既に羽田で指定された座席を、大阪組と同じ列に変更して貰う。 「それでは、1120迄に搭乗口迄お出で下さい」「えっ、何でそんなに早よいかなあかんの？」「はい、30分前までにお越し下さい」「何で？出発1255でしょ」「いえ、1150発でございます」。 恐るべき事実、旅行会社の案内が１時間も間違ってた。 「待ち時間が無くてよかったやん」とポジティブ・シンキング。 でも、乗り遅れていたら修羅場をみるよナ。
JL721便1205Take Off。 機内昼食は「ビーフ・シチュー、サラダ、チョコレート、バナナ・ムース、ソフト・ロール」。 シンガポ-ル（Singapore：新加坡：シンチャポー）経由便なので5hr40m、時差 -1時間1650にシンガポール空港（SIN）着。 約1時間の待ち時間は、Anchorビールを飲んで潰す。 SINからKL（Kuala Lumpur：吉隆坡：チーロンポー）までは40分、1855KLIA（KL International Airport）にLanding。 広いですねえ、10km四方もあるらしい（成田空港の10倍）。 KL市内までは約80kmあり1時間程かかる。 ガイドの「リム」（林）さんは「あっさり」した性格でイイです。 ドライバーも同じ「リム」さん。
二人とも頭坊・無牙の「怪しさ加減」に、そうとう吃驚の模様。 無牙が「Selamat malam、Nama saya Ali」（今晩は、アリです）と言うと、「日本人ですよネ」なんて聞き返します。 何処へ行っても我々はどんな仲間か、想像を掻き立てられる模様。 「先生」「お父様」と呼ばれる方が一番偉そうなのは間違いない。 高速道路が通じ空いているので快適走行。 2020高速道路を降り、市内に入るが渋滞もなく、「The Regent Kuala Lumpur」へ到着。 チェックインは、卒なくリムさんがやってくれる。 旅装を解いて、リラックスし、早速ロビー階の「ブラッセリー」へ。 ア・ラ・カルトでインター・ナショナル料理を頂きます。 食べますねえHTMとTMは、相変わらず。 2200になったので部屋に戻り、ワイン、ブランデー、みかんで談笑。 ワインは機内で何故か「封を切らずに」飲み残した７本の白・赤です。 2400就寝。
9月10日（月）晴れ
0430起床、広いバスタブを「泡泡」にしてゆったりと身を横たえる。 う〜ん、気持ちイイ。 もう、夜明け前からビール2缶もいっちゃう。 0730みんなに電話して、3Fのプールサイド「Terrace」で朝食。 爽やかな風が通り、日本の夏よりも快適な朝。 バイキング方式で、お粥、ご飯、味噌汁、玉子巻き、梅干し等、日本食もあります。 コーヒーは美味しくない、ベーコンは固い、フルーツも西瓜、メロン、パイナップル、マンゴ等あるが美味しくない。 肉関係（ハム、ソーセージ）も美味しくない。 しかし頭坊・無牙は美味しいオムレツがあるので文句無し。 朝から食い過ぎ、頭坊がみんなに胃薬配給。 腹具合の悪い人には、ビオフェルミン（医家向け）も。 その後HTMは、食事が終わるとビオフェルミンを欲しがる。 腹具合の如何に係わらず「美味しいから」だそう、吃驚。
食後、セカセカ・コンビ「無牙・TTK」は、早速付近探訪。 サイゴン（ベトナム）、クルンテープ（バンコック：タイ）ほどには車両は多くないが、「リム」さんに注意されています。 この国では「手挙げても、足挙げても、車は止まってくれません、注意してね」。 ホテルの前（南）、ブキッ・ビンタン通り（Jalan Bukit Bintang：Bukitは「丘」）を隔てショッピング街が集中しています。 直ぐ前に地下道があるのでそこから行く。 西からロッ・テン（Lot 10）、KL Plaza、スター・ヒル（Star Hill Center）と大きなビルを廻るがどこも開いていない。 マレーシアは夜型で1030〜1100にならないと店は開かない。 最近、日本の百貨店の開店時間も11時か。
ホテルのフロントで、バティック（Batik：マレーシアで有名な臈纈染め）の衣装をオーダー出来る店を教えて貰う。 ロッ・テンの西、スンガイ・ワン・プラザ（Sungei Wang Plaza）の2階なんだけれど、広くって店が沢山あり場所が判らない。 やっと見つけたがバティック生地が見あたらない。 デザインもチノ風、断念する。 1220チェックアウト、ミニバスに乗ってKLIAへ向かう。 1320着、チェックインしてだだっ広い空港内で昼食をとりつつ時間待ち。 「チキン・カレー、ビーフン、唐揚げ」をつまみつつビール。
1425マレーシア航空MH2616便に搭乗、南シナ海をひとっ飛び、ボルネオへ向かう。 約2hr35mのフライト、1,700km位あるんですよ。 1735、コタ・キナバル空港（BKI）にLanding。 国内線なんですが、国際線とゴチャゴチャし出口が判りにくい。 頭坊・無牙はトイレに行ってはぐれて、ボーッとしていたので随分、脱出に時間がかかった。 1808やっとガイドのニベル（Nivel）君とミーティング。
ホテルまでは約10分、途中で夕陽を見ます。 綺麗です。 この地は北緯７°、一年中日の出、日の入り時刻が10分も変わらない。 直接KK中心部北のハジ・サマ通り（Jalan Haji Saman）の市内レストラン「Sri Kapitol」（Hotel Capital KK内）に向かい1900夕食。 マレー料理と言うが、中華＋カレーです。 無牙は「マレー語、指さし会話帳」を指さしつつ、ボーイ達に「美味しい」とか適当に言ってます。 帰り道、スーパー・マーケット（Central Market）に寄ってビール､ミネラルウォーターを買い込む（冷蔵庫入れ替え用）。
さあ、四連泊する「シャングリラ・タンジュン・アルー・ホテル」（Shangri-La's Tanjung Aru）に到着。 チェックイン時に2度目の吃驚出来事。 ニベル君がクレジット・カード番号を書いてくれ、と言うので断る。 若いガイドなので、直接フロントに掛け合うが、無茶苦茶「感じ悪い」応対。 結局、現金100USD×5人分、500USDも保証金を入れさせられた。 パッケージ・ツアー、で金払い込み済み。 飲み物代なんか、料金踏み倒されたって旅行社に請求できるやろ。 「タンジュ・アル」ホテルは僕等の心に「カンジ・ワル」（感じ悪）ホテルと決定した。 3室の位置も全て別の階、何だろうね、この手配は。 でも、直ぐ機嫌を直して､2215部屋で赤ワイン、ビール、ブランデーを痛飲。 すかさず「梅干し」他の持参おつまみを展開するHTM。 あだ名決定「お摘みHTM」。 2300就寝。
9月11日（火）晴れ
0400起床、日本時間では0500なのでいつもの正しい起床時間だ。 「泡風呂」に浸かって覚醒。 0530ルーム・サービスで朝食が届く。 トースト3枚、バター＆ジャム、紅茶、トースターまでボーイが持ってきてくれます。 今日はサンダカン（Sandakan：山打根）まで飛行機で日帰りする。 みんなも起きてルーム・サービスで食ってる筈です。 0605出発、0612、BKI（空港）到着、チェックイン。 0700搭乗、0705TakeOff、30分で0735サンダカン空港着。
「サンダカン」と言えば年長者は「からゆきさん」とか「サンダカン八番娼館」のイメージですか。 サンダカンの町は、最盛期は木材の中心地として、世界にも類を見ない百万長者の集まる町だったのですよ。 昔は真珠、樟脳、蜜蝋、海鼠、燕の巣などの産地でも有名。 0755差し回しのミニバスに乗ってセピロック（Sepilok）方面へ向かう。
0823セピロック・オラン・ウータン・リハビリセンター（Sepilok Orang-Utan Rehabilotaion Center）着。 ここはサンダカンから約25km離れた、43平方kmの広大な美しい天然の原生林。 1964年、野生に帰れないオラン・ウータンを復帰させる為の保護区として設立された。 日差しが強い、先ずビデオにてオラン・ウータン（森の人）の現状を説明してくれるので、動物保護計画の実状を理解しましょう。 上演は0845-0915なので少し付近をうろつきます。 オラン・ウータンは世界中でボルネオとスマトラ島にしか居ません（動物園には居るよ）。 ここサンダカンには200匹。 リハビリセンターは3カ所、セピロック、サラワク、カリマンタンにある。 セピロックでは3カ所に餌場があり、10時､15時にバナナとミルクをやるが、観光可能な場所はセピロックのみ。 ドリアンが大好きらしい、バナナ&ミルクばかりだと可哀想ですね。 餌取りとか木登りとかを覚えて、大きくなったらダンヌベリという場所に移す。 この森には他にタヌキ猿､悪戯好きのブタ尾猿がいるらしい。 10時の餌時間には母と赤ちゃん、他に2匹が待ちかまえていて食事を。 見ている人間の方が大勢であんまり自然の中、と言う感じは味わえない。 動物園みたい。そんなに面白くないし、くそ暑いので、もう切り上げよう。
時間が余ったので突然「ワニ園」（Sandakan Crocodile Farm）見学5RM（150円）。 セメント漕の中に成長段階で分けられた約2000匹のワニがいる。 中には60歳の奴も居たり、何人か人を食った奴も居る。 ファームだからね、貴重なワニの皮は輸出され、肉は地元のグルメに売られるそうです。 1115市内に向かい、「The Hotel Sandakan」1Fのレストランでブッフェ形式の食事&ビール。 地図を貰って、お土産用お小遣いを銀行で両替。 ホテル前のお土産物屋（SABAKRAF：Sabah Souvenir Shop）で大量購入。 可愛い店員一人、値切り交渉には「ボスが居ないから・・」と泣きそうになるので、直ぐに許してあげる。 大甘やねえ。 バティックのシャツ、Tシャツ、ワンピース。 腕輪は全品買い占め、スカ-フ大量確保。 再びホテルに戻ってビールで喉を潤す。
1400、ニベル君に連れられて市内観光。 サンダカンは「小さな中国」とも言われ叉、フィリピンの一番近い島からは23kmしか離れていません。 30民族が80の言葉を使っています。 まあインドよりはマシなのかなあ。 仕事の時は英語。 学校は土日休み、11月中旬〜12月の一ヶ月半は「雨季休み」（チュティ・スコラ：Cuti Sekolah）があるんだって。 展望台（Observation Pavilion）、日本人墓地（Japanese Cemetery）、水上集落を見学。 水上集落には中国系、マレー系の人が住み、昔は漁業で生計を立てていたが、今はほとんどサラリーマン。 1500市内のマーケットで魚を見て、果物を買ってみます。 ランプータン（Rambutan）2房､マンゴスチン（Manggis）。 1540普済寺（プージーシ寺：Puujih Shih Temple）見学、1600にサンダカン空港に戻る。
1725Take Off、1755BKI、Landing。 ホテルへの道中、今日も正しい時間に椰子の間、遠く南シナ海の水平線に陽が落ちる。 美しい風景です。 部屋で一服した後、夕食は、タンジュ・アル・ビーチのキナバル・ゴルフクラブ（Kinabalu Golf Club）のある「丹榕客家漁鮮樓」（Tanjyung Hakka Sea Food Restaurant）でスチーム・ボート（海鮮寄せ鍋：Steam Boat）です。 これは最高に美味しいかった。 みんなでペロッと食っちゃいました。 勿論110RMの白ワインも美味しい。 部屋のワインが無いので、スーパー・マーケットに寄って探すがビールしか置いていない。 2100部屋でブランデーを飲みつつ談笑。
「ちょっと日本の台風、どこ行ったかTVつけて」。 ギョギョギョ！ なんとNYでTWINタワー（世界貿易センタービル）がアタックされています。 無牙は直ちに、タリバンの「おさわりラーディン」（オサマ・ビン・ラーディン）一派の仕業と思いました。 凄い事態ですが為すすべもないので2200就寝。 道恐ムッター&シュベスターがNYに居るとは知りませんし（後に無事確認）、しばらくは無牙も、得意のターバン&ジュラバで出歩くのは避けた方が良い、狙撃される恐れあり。
9月12日（水）晴れ
0400起床。 0600テラスから庭に出て「じゃらんじゃらん」（Jalan Jalan：散歩）。 朝日が登る。0630「Garden Terrace」にて朝食、今日はここから北北東約83kmのキナバル山方面、さらに39km先の「ポーリン温泉」（Poring Hot Spring）へ出かけます。 0800、ニベル君の運転するランドクルーザーで出発。 KKは昨年の2月にCityに昇格した。 サバ州は中華系の方も多く、道端の看板は漢字が多い。 「一律歓迎」（All are Welcome）なんて看板も。 特に工場とか会社風の建物は殆ど英語と漢字。 0910撮影ポイントでキナバル山を背に。
KK：Kota Kinabalu（キナバルの町）。 先住民（オラン・アスリ：Orang Asli）は、Kinabaluの事を「アキ・ナバル」Aki（老人）Nabal（死者の魂）と言うが。 意味は諸説があるようだ。 半島部マレーシアはイスラム教徒が多いが、東マレーシア（ボルネオ）、サバ州はドウスン族（カダザンｰドウスン：Kadazan-dusun）が多く、宗教はキリスト教徒が多い。 酒好きで地酒（米・芋・椰子）も作る、15°位。 畑では野菜やパイナップルを作る。 0935-0955土産物集落で休憩。
1058「ポーリン温泉」着。 もう少し秘境か、と想像してましたが地元の人の憩いの場、みたいな感じ。 日本の温泉とは、全く風情が違います。 汚い緑色のプールが３〜４カ所。 温泉とは露天のコンクリートのバスタブが並んでいるだけ。 個室もあるが、ゆったり温泉気分にはほど遠い。 でも、30分程度山を歩いて、吊り橋を三つ（Canopy Walkway：地上41m全長158m）渡ってきた後の汗流しにはイイです。
キナバル山で1時間程度のジャングル・トレッキングと思っていたが、ゴム草履の人もOK程度。 登山家を目指すHTMはガッカリ。 基礎体力虚弱のTMは、それでもハアハア。 恐怖の吊り橋に、顔が引きつる。 1300出発、来た道を戻り、キナバル山登山口方面に向かう。 1345、クンダサンの「仙園」（Kundasang Fairy Garden Resort）でマレー風中華料理で昼食。 1500、1964年に開園の山岳植物園（Mountain Garden）見学。
標高1500mで急に雨が降り出し、気温も下がる。 全員長ズボン、合羽等で身を固めるが、頭坊は上等「パナマ帽」を濡らしたくないので、突然狂気の行動。 合羽の入っていたビニール袋を坊主頭に被る。 周りの外国人の半数は絶句、半数は大笑い。 ケッタイやなあ、やっぱり。
植物園は全て人工的に植えられたもの。 1000種もの蘭。 食虫植物のウツボカズラ等。 1545標高1800mにある登山口をペロッと一瞥し、帰途につく。 ホテルまで約90km。 次の機会には、登りたいです、キナバル山。 KKの町の手前で強烈スコール、しかしKKに着くと、道路も濡れていない。 トウン・ラザク通り（Jalan Tun Razak）立派なワイン・ショップ（IMJ Wine & Spirit Enterprise）を探して、赤白2本ずつ仕入れる。
急遽明日、ゴルフと「マタハリ号」でのサンセット・クルージングを入れた。 支払の為、USDからRM（リンギット）に両替しようとすると、金が無いと断られた。 五つ星ホテルですよ、流石「感じ悪」ホテル。 馬鹿な、と思ったが町の両替屋までわざわざTTKが行ってくれる。 その間にニベル君に、世の中の事をいろいろ教えてあげたそうです。 ご苦労さん。 ニベル君は1976年生、数年後に福岡の大学に農業の勉強のため、留学したいらしい。 いろいろクレームがあるけど、どうもニベル君の処理能力を超えてる模様。
本日のホテルでのディナー、自分の予定表にも「Dinner」明記されているのに、ホテルへ通じていない。 何しろ「感じ悪ホテル」フロントと揉めても気分悪いので自前で払っておきます。 後でキッチリ精算するけどね。 何はともあれ楽しくディナー。 毎日の朝食時もそうだけれど、ブッフェ形式では「カメラその他持参の貴重品監視」係りに頭坊・無牙がどっしり座る。 女性軍団が何回もスープ、食材満載のお皿を取ってテーブルに並べる為、甲斐甲斐しく往復する。 ふと気がつくと外国人男性が羨望の眼差しで凝視。 レディ・ファーストの国の方には、奇異に映るだろう。 でも非難ではなく、明らかに羨望の眼差しだよ。 2030部屋で、赤ワイン飲みながら談笑。 2200就寝。
9月13日（木）晴れ
0430起床。 じゃらんじゃらん後、ゴルフの用意をして0630「Garden Terrace」朝食。 美味しいオムレツを急いでたべて、食後のルーチン・ワークも済ませる。 0700ホテルの少し北、海沿いに回り込んだ「Sutera Harbour Golf & Country Club」へ。 受付でTシャツの無牙に注意。 う〜ん、やられた。 判りましたよ、と襟付きポロシャツ購入。 記念だし、24USDだし、ええけど。 「あんた等、靴は、ハンディキャップ持ってるの？」と結構突っ込まれる。 じゃあ、昨日から言って置いてよニベル君、と言っても無駄か。 ボルネオのゴルフ場事情を、勝手に解釈した無牙が悪い。 3週間前、クーバは何でもOKだったからな。 でも頭坊様は流石に七分ズボンにハイソックス。 頭は手拭い巻きだけど。 0730カート2台でコースに出る。 判りにくい、ティーイング・グランドの傍に表示がありません。 まあ、ええけど。 でも、ボールの位置までカート乗り入れOKで、楽。 景色良し。 空いている。 で結構楽しかったです。 何ホール目かで、無牙のドライバーのヘッドが抜けて、飛んでいったのには困ったが。 18ホール、丁度1200にあがり、ホテルへ戻り風呂タイム。
お腹ペコペコ、10万坪のホテル敷地内、ビーチ際、レストラン「ココ・ジョ-ズ」（COCO JYE'S）でビールを飲みながら昼食。 無牙が勝手に「トコ・ジョーズ」と呼んでいたら、頭坊はホントに「床上手」だと思ってました。 ローラー・ボードを履いたボ-イが愛想よく、気持ちの良い場所です。 プライベート・ビーチは鮫対策か、ネットで南シナ海と仕切られ余り流れがない。 茶色く濁り砂浜で泳ぐ人は殆ど居ない。 ドン深。 一番綺麗な海は「ランギロア」やなあ、と頭坊。 この方は若き頃、某大学の自動車部遠征に医療担当要員として加わり、「恐るべき空白」と呼ばれたオ-ストラリア大陸を30日間早周り記録達成。 当時の新聞にも掲載されたとか。 プールサイドに居ると、強烈スコール。 屋根の下に逃れバーボン・ジントニック・テキーラを飲み、尚ぼーっとしていると寒いくらい。 ボルネオで震えるとは面白い。 ボーイが乾燥室で暖めた新しいタオルを配ってくれます。 「フロント係のジェイソン」以外は良い奴ばかりです。
今日のスコールはしつこく止む気配がない。 残念ながら「サンセット・クルージング」は中止。 1900、ホテルからKK中心部に向かい途中で右折（西）、車で15分ほどの、コラム通り突き当たり、トゥン・ファド公園（Taman Tun Fuad）内の「漁村」（カンポン・ネラヤン：Fisherman Village Kanpung Nelayan Restaurant）で民族ショーを観ながら中華料理です。 ショーはサバの民族舞踊で10人位の男女が演目毎に、衣装を替えて登場。 間延びするし、洗練さはないです。 ムギナ・ティップ（バンブー・ダンス）には観客も参加し、楽しんでる人も居ます。 白ワイン2本のんで2100ショーも終了。 2220から部屋で談笑。 2230就寝。
9月14日（金）晴れ
0500起床、風呂。 荷物整理パッキング。 0730「Garden Terrace」で朝食、美味しいオムレツ。 0815早々と赤ワイン持参でプールサイドへ。 まずビ-ル飲んで、そのコップで赤ワイン飲もうと「ココ・ジョーズ」に行くが1000開店。 しかたないので、カンカン照りの北緯7°の陽光をモロに浴びつつ赤ワインを喇叭飲み。 真っ黒けですわ。 0930に気を利かせて､ビール販売の開始を伝えてくれるので、喉を潤す。 昼飯はみんな余り食欲が無いようで、抜く。 1230にチェック・アウトだけれど、1室だけレイト・チェック・アウト1430にしたので、涼みたい人は部屋に。 無牙は紫外線下に踏みとどまる。 夏のクルージングよりはマシです。 皮も剥けません、無問題。
1440BKI(コタ・キナバル国際空港）着。 異常に冷房の効いた屋内で待機。 しかし各店舗、狭い売り場に売り子が5〜7人います。 日本なら潰れるね。 1535搭乗、1635MH2921便Take Off、1840、クアラ・ルンプール新国際空港（KLIA）ではなく、昔のスバン空港（SZB：Sultan Abdul Aziz Shah）にLanding。 1900荷物を受け取って1910ガイドの「アルフィヨー」さんとミーティング。 ヨー（用）さん、中華系かな、とても面白い兄ちゃんです（1966年生れ）。 「朝食は3Fのプール横、飲み放題・食べ放題・払い放題」とか、「枕銭、置き忘れは良いけど、財布置き忘れないでね」とか言ってます。 スコールの中、高速道路を低速で走るなあ、10台近くの玉突き事故の模様。 ちなみに飲酒運転は2000RM（約6万円）。 夜、ホテルの近所に屋台とか、オカマが出没するが、偽警官も出没するので要注意とか。
0800KL市内、Regentホテル近くの「福星大酒楼」(Restoran Grand Star)で広東料理。 とても美味しいです。 0915、1日目と同じ「The Regent」にチェック・イン。 部屋は同じ階、近くにとるように指示。 当たり前だよね。 しばし、赤白ワインで談笑。 何時からか頭坊のカメラが故障、電池切れではない。 それをHTMが手にした途端、作動。 恐るべし「生命線の無いHTMのハンドパワー」。 「お摘みHTM」から「お触りHTM」に昇格。 2230就寝。
9月15日（土）晴れ
0500起床、風呂。 0715、3FTerraceで朝食、プール・サイドで気持ちがよい。 各自のんびり、それぞれ好きに過ごす。 無牙・TTKは最後の土産物屋チェックを済ませ、0830早くもプールでのんびり。 1030ホテル西の「ジャディ・バティック・センター」(Jadi Batek Centre)にてTシャツ、等土産物を沢山仕入れる。 ここが一番正解。 バティックの生地も豊富で親父は日本語OK。 全商品10%OFFしてくれる。 初日には閉まっていたスター・ヒルのロエベ（LOEWE）やヴィトンでも買い物。 1200過ぎにチェック・アウト。 折角なので少し市内観光する。 旅行社の段取りでは「午前中市内観光」「午後､ショッピング」だったが、「午前中はのんびりして勝手に過ごす。 午後、少しは市内観光するけど、ショッピングは案内不要」と「用」さんに言って変更した。 彼には昨晩、会社へ報告用に「午前中案内無用 5人代表 無牙」と書いた紙を渡してあげました。
1230ムルデカ広場（Merdeka Squae：Dataran Merdeka）。 この独立広場の南には1957年8月31日午前0時の独立を記念して、イギリス国旗を降ろし、マラヤ連邦国旗（当時、現在はマレーシア）が掲げられたという高さ約100m、世界一高いフラッグ・ポールがある。 東にはムーア風の最高裁判所ビル（Sultan Abdul Samad Building）。 更に東にはKL発祥の地クラン（Kelang）川とゴンバック（Gombak）川の合流地点がある。 クアラ・ルンプールとはマレー語で「濁った河口」と言う意味。 錫の採掘で栄えた街。 またその合流地点にはマスジット・ジャメ（Masjid Jamek）の白タマネギ型のドームが見える。
取りあえずムルデカ広場のロイヤル・スランゴール・クラブ（Royal Selangor Club）地下にあるレストラン「Plaza Putra」（太子餐廳歌劇院：Sri Putra）で中華バイキング。 満腹になったところで、1400いよいよ観光に出発。
王宮（Istana Negara）、国立回教寺院（Masjid Negara）、KL発祥の地。 KLCC（KL City Center）の象徴、世界で一番高いビル452mのペトロナス・ツイン・タワー（Petronas Twin Tower）は遠くから写真だけ撮ります。 何故か近づきたくない。 この2つのビルは日本と韓国が競い合って1998年に完成させた。 KLには他に世界で4番目に高い通信塔、KLタワー（Murana KL）425mもある。 地震と台風が無い国だからね。 でも台風と言えば、古くから船乗りがボルネオ島サバ州を「Land Below the Wind」（風の下の大地）と呼んでいたらしい。 サバが台風発生帯の真下に位置するから。 で真上で発生して北上するんだけどね。
1510もう結構と言ったはずの皮製品の土産物屋、ガイドが連れて行く土産物屋は「バック・ペイ」が上乗せさせるし。 ここの店員はしつこくつきまとい不愉快。 貴金属･オパ-ルの土産物屋。 国家記念碑（National Monument）はKL中心部の西南に位置するレイク・ガーデンにある。 非常事態時代（1948〜1960年）に共産ゲリラと戦って戦死した兵士に捧げられたブロンズ像。 1615空港に向け出発。 途中ピューター（錫）工場見学「Tumasek Pewter」1630-1700。 道中で「用」さんにいろいろ聞く。 KLの中産階級の暮らし、大半が共働き、30代夫婦夫6〜8万円/月、妻4〜6万円/月。 車ローン2〜3万円/月、教育費5万円/月、住宅・食費で10〜11万円/月が生活費。 医療費は私立だと100%負担で高額、風邪でも25〜30RM（800〜1000円）とられ、入院すると1日1万円。 国立なら1%負担とか。 KLの物価は田舎より3割くらい高い。 車に車検はなし、100万円位で頭金10%10万円。 残りは6%の5年ローンが多い。
1755KLIA着。 1825チェックイン。 1840-2010赤ワインを飲む。 煙草とか最後の買い物。 2030搭乗、2103、JL722便Take Off、約40分2152、トランジットのシンガポール（SIN）着。 テロでチェック厳しい。 2245搭乗、2325Take Off。 KIXまでの飛行時間は5hr40mを予定。 サンドイッチを赤ワイン＆スープで流し込み、0125即熟睡、0450朝飯案内、「ブルーベリー・ヨーグルト、玉子焼き、スズキ照焼、JALそば、海老粥」。
0617、KIXにLanding。 マレーシアから帰国と告げると、意外な程ノー・チェックで再入国。 麻薬や覚醒剤の持ち込み及び密売が「死刑」の国だから？ また、再入国時に他の東南アジア諸国と違い、マレーシア、シンガポールからは健康申告票も記入不要。 HTM & TTKの東京組は、6時間待ちの羽田行きを自力交渉で、0745発に変更出来た模様。 TMは電車で帰路につく。 無牙は頭坊と、西宮方面行きのリムジンバスを待つ間に、鍵その他の入った「ウエスト・バック」を機内に忘れたことに気づき、大慌て。 空港の税関職員、JAL関係者みなさん親切にしていただき謝謝。 出たり入ったりしている時、某旅行会社社員の緩海が、ビッシッとスーツ姿で居るのに気づく。 テロによる米国からの帰還者出迎えの模様。 ご苦労様。 さあ、次の旅は何処に行こうか。
09/29/2001
増補 09/30/2001