今日は、旧交を温める会。 大阪で行けてるステーキ屋さん「つじ」にて楽しませていただきました。 このお店、北新地、2国の一本南側の路地、少し判りにくい場所にありますが、ご存じの方はもちろん良くご存じで、常連さんの巣窟のようなとこ。 でも「つじ」イニシエーションでも大丈夫。 先達（せんだつ）に連れていって貰えれば間違いありません。
いつものスペシャル・コースです。 このコースは月に2回くらい通い詰めなければ、なかなかサーブしていただけない特別料理です。 万が一、このページを見て同じもの出してと仰られても、初めての方、馴染みのない方、多分、申しわけありませんが、優しいマスターと優しいママに、丁重に断られますから、無理仰らないで下さいませ。
先ずは、泡の出るのが飲みたいな。 ビールも良いですが、やっぱりシャンパンです。 ママさんお勧めの連合王国王室御用達（れんごうおうこくおうしつごようたし）のランソンのハーフボトルをいただきます。 ドライな、すなわち辛口のシャンペンです。
お料理が出てまいります。 最初はグー、じゃなしに、いま旬のアオリイカの刺身。 透き通ったこのイカとっても行けてます。 アオリイカはイカの中でも最高のイカ。 薄切りにして味つけがすでにしてあり、そのままいただきます。 オクラの上に載せてあります。
:
オクラに載った薄造りのアオリイカ
蛇足：アオリイカは和歌山方面では面白い釣り方をするそうです。 先ずアジを釣って、それを生き餌にして、ラインと尻尾あたりで小さなハリでつなぎ、長く伸ばして泳がせると、アオリイカが寄ってきて自分のねぐらに、ネコがするようにして囲い込みアジを食べるとか。 やおら頃合いを見計らって、そのラインに通した矢鉛（ヤエン）という特殊な器具を飛ばしてアオリイカを引っ掛けるとか。 題して「矢鉛漁法（ヤエンぎょほう）」と申します。
:
次はワインをブルゴーニュじゃなしに、マスターお勧めのカリフォルニア・ワイン、SAINTSBURY をいただきます。 ボルドー・ワインに匹敵する重いワイン。 ピノ・ノワールです。
:
:
最初は、お肉の刺身です。 さしの入った美味しいお肉。 ひとくち舌の上に載せますと、とろけるようなお肉です。 美味しいね、醤油を付けてパクパク行ってしまいます。
:
:
次はお肉のたたきをいただきます。 細葱に包まれてお肉が見えません。 葱を分け入るとお肉が露わになります。 とても美味しいです。 あらかじめ味つけがしてあります。
:
:
さて次なるは、ターター・ステーキです。 とても上品なタルタル・ステーキです。 しかし美味しいね、このステーキ。 このターター・ステーキは月に２回ほど通い詰めないと決して出していただけない逸品です。 なんせ調理に手間がかかります。 したがってこれは滅多に、このお店では普通に訪れてもサーブしていただけない代物です。 いきなり行って、タルタル・ステーキなんて注文、決してなされませぬよう。 初めて訪れてそんな注文しますと、マスターに白い目で見られて追い出されること必定です。
:
註：ターター・ステーキはタルタル・ステーキとも言います。 韃靼人（だったんじん、タタール人、tatar、古テュルク語で「他の人」の意）がその昔、刻んだ馬肉を袋に入れ鞍の下に置いて走り、柔らかくして食したのが始まりとか。 ヨーロッパに伝わり馬肉は牛肉となり、調味料を色々入れて、さらには生ではなく焼いて食べるようになりました。 馬の体温は高くて問題なかったのですが、牛は体温が馬よりも低く寄生虫感染のおそれがあり、焼くようになったのです。 ハンブルグで労働者向けに流行っていたので、ハンバーグ・ステーキと呼ばれる食べ物にも変化しました。 英語ではパティ（patty）とも呼ばれますが、パンに挟んだハンバーガーがポピュラーです。 フランス辺りでは今でも牛肉をこのように刻んで香辛料を入れて、主に病人食として食べるとか。 このお店のレシピではありませんが、拙宅で調理するときは、牛生肉を刻み、細かくした玉葱、パセリその他（ナイショ）を、香辛料の黒胡椒、マスタードその他（ナイショ）を加えて、丁寧に和えて出来上がり！
:
そしてオニオン・スープです。 濃厚なお味の美味しいスープ。
:
:
野菜サラダも美味しいな。 このお店、次から次へと出てまいりますお料理、とっても美味しいな。 ワインも直ぐに空になり、次なるワインをお願いします。 同じくナパ・ヴァレーのドン・ガヴァチョならぬ Don Melchor 、カベルネ・ソービニオンで行っときます。
:
:
:
いよいよ、ステーキです。 表面だけ焦がして、中はレアのとっても美味しい柔らかいヘレ肉が出てまいります。 う〜ん、これもターター・ステーキの次に美味しいな。 思わずパクパク行ってしまいます。
:
:
お腹もくちくなったのに、更に焼きめしと言うか、ガーリック・ライスが出てまいります。 しかし、口卑しいので、思わず行ってしまいます。 まーエエか。
:
:
今宵は楽しい会話、美味しいステーキ存分に味あわせていただき、拙は幸せです。 次は1月か2月に予約とか、嬉しいな。
:
:
11/07/2007記載