ちょっとキオトへ行く用事、前夜遅くに生じます。 ところでどうする晩ご飯。 昼頃になってどうしょうか？ いつものところも厭きました。 じゃあどこにしょ、二人だし、和食高いし、フレンチ重い、すき焼きいらん。 お寿司もエエし、どうしよう。
こないだトキオのイタリアン、kkは食していませんね、そうだ一緒にイタリアン。 ザガットサーベイ調べます。 2007年オオサカ・コウベ・キオト編、アイウエオ順に見ていくと、イル・ギオットーネって美味しそう。 知ってる？この店。 うん、どっかで聞いたことあるような、美味しいとかの評判よ。 しかし予約がなかなかに、取れないとかとザガットに。 だめもとでエエから電話して。 もしもし今晩予約行けますか。 はい二人です、すみません。 しばし待つこと十数秒、お名前お電話お願いします。 なんやいとも簡単に、予約取れるじゃないですか。
どんな料理があるんかな、とお店のHP見てみると、予約についてのコーナー目にとまり、さっそく見ると、なななんと、予約は前月同日にお願いしますと書いてある。 当日電話するひとなんて想定外。 なんというラッキー加減、超ラッキーとしか云いようが。 きっとおそらくドタキャンがあったか、二人くらいは席いつも、用意してるかどうかは知りません。
ザガットサーベイ読んでると、後で気がつく脳天気、料理別でイタリアン、キオトのトップにランクされておりまする。 お気に入りレストランでもトップです。 ああそうなんですねこのお店、キオトの有名イタリアン、知らなかったとは云え、嬉しいな、本来取れるわけもない、予約がいとも簡単に。 お昼食べるのもったいない、お昼抜かしてさあ準備。 嬉々として阪急電車で向かいます。
キオトでの用事済まして、まだ早い、例によって高島屋、地下食料品店街ひやかして、それでも時間あまります。 日頃はほとんど歩いてないし、じゃあ四条河原町から歩こうか。 八坂の塔まで歩きます。 阪急河原町駅の東端、地上に出ると高瀬川、ああやっぱりね、老舗洋菓子例の店、閉まっていますキオト店。
大橋渡って南座を、過ぎ行きほどなく赤壁が。 この店有名昔から、忠臣蔵の内蔵助（くらのすけ）、夜ごと夜ごとに、世の人の、疑念晴らそと、遊んだお店。 漏れ聞く噂、大阪の寿司チェーン店、イメージアップに買ったとか。 ほんとかな。 （追記：2008年6月14日、第13代目当主杉浦誠一さん（杉浦治郎右衛門さん）がお亡くなりになり、6月23日社葬が営まれました。）
祇園下河原まっすぐ南下、キオトで「さがる」と申します。 ずーっと行くと石畳、せまい路地に突入で、突き当たり左を見ると八坂の塔。 塔にぶち当たってまた左、北向いて右手に和洋折衷二階建て。 すなわち八坂の塔の北隣。 一見平屋に見えまする。 イル・ギオットーネと小看板。 ギオットーネってイタリア語、「大食漢」とか「食いしん坊」とかいう意味で。 そんなこと、どーでもヨロシけど、いらっしゃいませ、ご予約は、はいはいもちろんしてますよ。
店内意外に広いじゃん、横一列にタヴォーラ（テーブル）ずらっと並んで人待ち顔。 やおらメヌーがまいります。 アラカルト、プリフィックス、めんどくさいのでコースです。 値段の上下ありまする。 訊けば結局品数で、でもお高い方で品数減らして質を上げられますとのひとことで、じゃあそれでおまかせで。 ヴィーノはどーする、イタリアーノ。 トキオのキオラでピエモンテ、じゃあ久しぶりでトスカーナ、キャンティ・クラシコ行っとこか。 その前にアペリティーヴォはスプマンテ、泡の出るのが飲みたいな。 なんせ朝食食べたきり、お腹がグーグー鳴ってます。
ガラガラだった店内も、だんだん人が入ります。 ふと気がつけば満席で。 やっぱこの店超人気。 今日は恐ろしいほどのつきまくり、バチあたりませんように、心していただきましょうかお料理を。
グリーンピース抹茶仕立て雲丹添え
先ずは先付け、ピセッリ（グリーピース）の抹茶仕立て、リッチョ・ディ・マーレ（海胆）載せてある。 添えられたクッキアイオ（匙）は面白い。 気の利いたラーメンれんげにありまする、ドンブリ縁掛け切り込みのノリ、途中で折り曲げ器から、転げ落ちんようにできてます。 この店の売りは京野菜、新鮮なのを工夫して美味しくいただくことができるとか。
次のお皿は何ですか、トンノ（鮪）のあぶり、野菜添え。 う〜ん、これもまたまた美味しいな。 添えられた野菜も美味しいな。
炙り鮪京野菜添え
さあ次は、クレッシオーネ（クレソン）添えのアバローネ（鮑）。 一度蒸してマリナート。 このクレッシオーネに隠し味、ん？これ何だったかな、懐かしい味、元々脳みそトコロテン、スプマンテとヴィーノ・ロッソ、拍車をかけて、記憶飛び、まったく頭に浮かびません。
蒸し鮑クレソン添え
次のパスタは白魚の、唐揚げなんて載せてます。 まあしかし悪くはありません。 少しスパゲッティ量が多いかな。
白魚パスタ
次は何やらおおげさな、カメリエーレ（給仕）、火鉢タヴォーラに載せて登場で。 炭火で何やら暖めて、お皿に盛ったはお米です。 早い話がリゾットで、タルトゥーフォ・ビアンコ（白トリフ）ならぬネーロ（黒）です、スライスたくさん嬉しいな、白なら尚グー、叶わぬ望み高望み。
ゴルゴンゾーラのリゾット黒トリフ添え
さあポルタータ・プリンチパーレ（メインディッシュ）、アニェッロ（仔羊）美味しそう。 う〜ん、とってもジューシーで、あっという間に胃袋へ。 しかし、このアニェッロ大きいね、アバッキオ（羊）と見間違う。
仔羊ロースト
だいぶお腹もくちくなり、箸休めいやコルテッロ（ナイフ）休めの、ソルベット（シャーベット）。 それに続くはドルチェ（お菓子）です。 十種類くらいから好きなだけ幾つ選んでも大丈夫。
あー美味しかったね、イル・ギオットーネ！ 物を知らんとは恐ろしい、予約のルール無視をして、当日昼に予約とは。 それでも取れる強運か、ディーオ（神）さまのお情けか。
見送りカメリエーレがいたします。 またのお越しをとお愛想。 見上げりゃ八坂の塔もイルミネで、きれいに夜空に映えてます。 また来たいなこのお店、でも今度は予約無理かもね。 お腹ごなしにちょうど良い、またまた歩いて戻ります。
:後記：今宵は、たまたま当日昼に予約が取れましたが、これはまったく例外的なことと推察いたします。こういう事例があるからと、予約の際、お店の方にくれぐれも仰らないで下さいませ、この記事お読みになった方々、お願いいたします。尚、掲載料理画像は拙の連れが撮ったもので、多少のアウト・オブ・フォーカス等、お見苦しい点、お許し下さいませ。
02/13/2007 記
追記 06/23/2008